彼は起こりそうなことをあらかじめ予測し、囲碁の布石のように、ひとつひとつ前もって適切な手を打っておいたのだ。たまたまなんてことはあり得ない。
引用元:「騎士団長殺し」村上春樹
囲碁は少々嗜みます。
「布石」(ふせき)とは、囲碁以外の場面でも使われることはあると思いますが、囲碁が由来となっているようです。
実際に囲碁を打つと実感することがあります。囲碁の布石は、先読みをしているようで、その行方は誰にもわからないようなところがあるのです。
まるで、碁盤と碁石がそれぞれに意思を持っているように、人(プレイヤー)の読みを次々に超えて展開していくような感覚です。
「囲碁の布石」の表現には、人の緻密な計画性に加え、さらに人知を超えた宇宙的な展開も含まれているような気がします。
囲碁の始まりは、占いだったという説もあるほど。
囲碁も結構、スピリチュアルです。