陰徳あれば陽報あり

望むものが手に入らなかった時、「チャンスを逃した」と思うこと、よくあると思います。

自分の元にやってこなかったチャンスに対して残念に思ったり、それを手に入れることができなかった自分の運の無さや能力の足りなさを不甲斐なく思ったりと、マイナスの面ばかりを考えてしまう事、ありませんか。

マイナスの面があれば、プラスの面があります。

プラスの面を考えてみましょう。

あなたが手に入れることができなかったことを、手に入れることができた他の人がいます。

見えない世界、精神的で観念的な世界では、その、手に入れた人はあなたに感謝しています。

あなたは陰徳を積んだことになります。あなたは感謝される存在であり、見えない存在から祝福され、後々、そのお礼が返されます。

これはプラスの面です。

プラスの面に着目することを、癖にしてみませんか。

駐車場で空車スペースを探すとき、電車内で空席を探すとき、など、望むものが見つからないとき。

他の誰かがそれを手に入れていて、よかったね、と思ってみませんか。

これは別の言い方をすれば、「運の先取り」、そして「運の貯蓄」に繋がっていきます。

「陰徳あれば陽報あり」とは中国の故事や仏教に通じる言葉、陰陽五行説にも通じる考え方です。

人知れず行う善い行いは、廻りまわって良い事になってあなたの元に返ってきます。

陰徳の「人知れず」とは、私は「自分」も含まれると思っています。つまり、「特段意識しなくとも知らずに行うことが、他の人に良い作用をもたらすこと」でもあると思うのです。

駐車場ですぐ近くに空車スペースがなかったら、一番遠くのスペースに停めましょう。

電車で席が空いていなかったら、立っていましょうか。

ポイントは、物事のプラス面を考えて、他の人に「良かったね」、「どうぞ」と思うことです。

思い一つで、目に見えない世界が動き出し、目に見える世界に作用が働きます。

陰陽の「陰」は見えない世界、「陽」は見える世界です。

この世は陰陽が同じ分量存在していると、私は思っています。

望むものが手に入らなかった時、「(自分が)チャンスを逃した」ではなく、「他の人が手に入れて良かったね」と思ってみたらどうでしょう。