その悩みから、なぜ抜け出せないのか

自分を痛めつける側は、相当な熱量を向けてきています。

人間関係でも、会社でも、社会でも、お金でも。

あなたに何らかの影響を与える側には、それぞれの事情や目的があり、そのために考え、動き、エネルギーを使っています。

では、ひとつ考えてみてください。

相手がそれだけの熱量を向けてきているのに、あなたは何の防御もせずに勝てると思いますか?

私は、なかなか難しいと思います。

たとえば、会社の中で自分にとって不利な状況が続いている。

人間関係の中で、いつも誰かに振り回されてしまう。

社会の仕組みによって、自分の生活が苦しくなっている。

お金がなかなか貯まらない。

そんなとき、人は、

「どうしてこんなことになるのだろう」

「私は何もしていないのに」

「こんなに頑張っているのに」

「どうして私ばかり」

と悩みます。

もちろん、本当に自分ではどうしようもないこともあります。

けれど、もし同じ悩みが何年も続いているのなら、一度、見方を変えてみてほしいのです。

あなたが受けている影響に対して、あなた自身はどれくらいの熱量を向けてきたでしょうか。

相手があなたの人生に影響を与えるために、考え、計画し、行動している。

それなのに、こちらは「なんとなく」生きている。

知らない。

調べない。

考えない。

備えない。

それでは、最初から熱量に差があります。

だからといって、相手と同じように戦えばいい、という話ではありません。

むしろ、相手の土俵で戦ってはいけないのです。

ここは、とても大切なところです。

誰かに嫌なことをされたからといって、その人を変えることに自分の時間を使い続ける。

会社で評価されないからといって、会社の中で誰かに勝つことばかり考える。

社会に不満があるからといって、毎日ニュースを見て怒り続ける。

それでは、相手に自分のエネルギーを渡しているだけです。

相手のことを考え続けている間、あなた自身の人生について考える時間は少なくなっていきます。

大切なのは、相手に熱量を上げることではありません。

その熱量を、どこに向けるのか。

そこを間違えないことです。

あなたには、あなたの土俵があります。

あなたが力を発揮できる場所。

あなたが自然に考えられること。

あなたが積み重ねてきた経験。

あなたにしかできないこと。

あなたが「これならやれる」と思える場所。

そこを探してください。

人と比べて、自分の弱いところで勝負する必要はありません。

誰かと同じやり方で成功する必要もありません。

あなたが戦う場所は、相手に決めてもらうものではないのです。

あなた自身が決めていい。

そして、あなたの熱量、エネルギーは、あなた自身に向けてください。

「どうしてあの人はあんなことをするのだろう」

ではなく、

「私はこれからどうしたいのだろう」

「この状況から抜け出すには、何を知ればいいのだろう」

「私の生活を守るために、何ができるだろう」

「私が力を発揮できる場所は、どこだろう」

そうやって、自分の人生にエネルギーを戻していく。

たとえば、お金が貯まらない。

生活が苦しい。

一生懸命働いているのに、なぜか余裕がない。

そんな悩みが何年も続いているなら、「もっと頑張って働こう」だけではなく、

「私は自分のお金や生活を守るために、どれくらい本気で考えてきただろう?」

と問い直してみる。

収入、支出、税金、保険、働き方、人間関係。

知らないことがあるなら調べる。

必要のないものがあるなら手放す。

自分に合わない環境なら、変える方法を考える。

そうやって、自分の人生を自分の側へ取り戻していく。

これは、誰かに勝つためではありません。

自分の人生を、他人任せにしないためです。

相手がどれほどの熱量で向かってきても、その熱量を受け止め続けることが、あなたの仕事ではありません。

相手の問題を背負うことも。

相手の感情を受け止め続けることも。

相手の土俵で勝負し続けることも。

あなたの仕事ではないのです。

相手の熱量、エネルギーを受けることは、あなたの仕事ではありません。

あなたの仕事は、

あなた自身の人生に、あなたの熱量を、エネルギーを、使うこと。

もし今、同じ悩みから何年も抜け出せずにいるのなら。

「自分はもっと頑張らなければ」と考える前に、一度立ち止まってみてください。

私は、誰の土俵で戦っているのだろう。

私のエネルギーは、誰のために使われているのだろう。

そして、

私が本当に輝ける場所は、どこなのだろう。

今まで自分の外側に向けていた熱量、エネルギーを、自分自身へ戻してみる。

そこから、状況を変えるための新しい一歩が始まるのかもしれません。